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Voice of Canary

少数派キリスト者が感じるこの国に吹く風

自民党改憲草案と日本会議との関係性

日本が宗教国家になろうとしている、と
本ブログで書いた。
自民党の議員の大半が
日本会議”に所属していることがその主な理由である。
青木理氏の『日本会議の正体』によると、
衆参両院246人の自民党議員が所属しているとのこと
日本会議の内部資料、2015年9月時点)。
日本会議とは、宗教団体の生長の家を出所としている。
“出所”というのは、現在の生長の家は、
日本会議と訣別しているからだ。
日本会議のあまりに潔い復古的な考えを
異質なもの見なしているのである。

 

その生長の家さえ眉をひそめる、
いわばきわめて民族主義的な宗教思想に基づく団体である日本会議に、
自民党の大半の議員が所属している。
第二次安倍改造内閣19人中、14人が日本会議に名を連ねている。
この団体が自民党に発言権を獲得してしまっていることは、
あの党の改憲草案に如実に現れている。
日本会議は、近代社会の根本原理である人権思想にすら疑義を呈している。
天皇の臣民、赤子という思想が、彼らの人間理解の基本線である。
それゆえに第19条、第20条(*)がおかしなことになっている。
以下の現憲法第97条に至っては、そっくりそのまま削除である。
「第九十七条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。」

 

こうした背景に操られるようにして改憲の議論が進むことになれば、
いったい日本は何時代か、という国際的にとても恥ずかしいことになる。
自民党は本気だろうか。
特異な宗教思想と共に殉教する覚悟があるのか。
草案はそれほどの非常識である。
アメリカの共和党は人権を重んじる勢力だ。
すでに、米国では日本会議自民党の関わりは問題化している。
米国が黙っていないだろうが、
しかし大統領が日米安保の関係を緩めるような人物になり、
日本に「ご自由にどうぞ」と言い始めれば、
先日、本ブログで記したような、
時代錯誤の宗教国家が生まれることになる。
アラブの春がもたらした民主化が、
結局宗教右派に流れていき、
とんでもない混乱を来している轍を踏むなどということが、
杞憂となることを願う。

 

すくなくとも、改憲の議論は丁寧に。
昨年の安保法制時のような、
法学者を無視して
法学のわきまえのないまま
傲慢かつ乱暴に押し進めるというような暴挙を繰り返してはならない。

 

*「日本国憲法改正草案」自由民主党、2012年4月27日)
(思想及び良心の自由)
第十九条 思想及び良心の自由は、保障する。
(個人情報の不当取得の禁止等)
第十九条の二 何人も、個人に関する情報を不当に取得し、保有し、又は利用してはならない。
(信教の自由)
第二十条 信教の自由は、保障する。国は、いかなる宗教団体に対しても、特権を与えてはならない。
2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3 国及び地方自治体その他の公共団体は、特定の宗教のための教育その他の宗教的活動をしてはならない。ただし、社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りでない。