Voice of Canary

少数派キリスト者が感じるこの国に吹く風

政治ではなく魂の神社宗教を

牧師として、宗教は大切と思う。他宗教であってもだ。しかし、宗教と政治が結び付いたところで、宗教は本来の命を失う。人間のイデオロギーに取って代えられてしまう。何か超越的なものに向かい合う宗教が、何かの枠組みに組み込まれた途端に、本来宗教が扱…

自民党改憲草案と日本会議との関係性

日本が宗教国家になろうとしている、と本ブログで書いた。自民党の議員の大半が“日本会議”に所属していることがその主な理由である。青木理氏の『日本会議の正体』によると、衆参両院246人の自民党議員が所属しているとのこと(日本会議の内部資料、2015年9…

日本は宗教国家になろうとしている(改憲草案20条問題)

自民党改憲草案第20条は、このブログでかねてから指摘しているように、国家神道を政教分離の範疇から除外することを意図している*。 要するに「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の願っていることの実現である。その参拝自身はそれこそ個人的には信…

「自由は保障する」は“無礼講の自由”――19条

自民党の改憲草案で言うところの“自由”は、権力者によって許可され、臣民に付与された一時的な自由で、いわば「無礼講の自由」と言うべきもののように感じられる。 問題の、内心の自由を保障する草案の第19条は、「思想及び良心の自由は、保障する」と一応、…

開票結果を見てギクリ・・・参院選と英国国民投票の類似性

先の参議院選挙によって、憲法改正の発議のための三分の二の賛成が、事実上可能になった。 投票日当日の開票速報では、どのテレビ局も三分の二に届くか、と扱った。有権者の多くは、ぎくりとしたのではないか。 今回の参院選に際して 改憲についてのNHKの…

参院選を扱ったメディアの責任

今週初めに行われた参議院議員選挙の選挙結果の報道には、驚かされた。いきなり「議席の三分の二を与党等が獲得か」などの見出しが打たれた。それも日曜の夜のゴールデンの枠を、キー局すべてがつぶすほどの扱いだ。 今回、投票日までの参院選関連の事柄は、…

自民党改憲草案の第19条について

憲法では、現在、内心の自由について以下のようになっている。「第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」それが改憲草案では、「第十九条 思想及び良心の自由は、保障する」となる。法律についての見識があるわけではないが、それでも普…

ホーリネス弾圧記念日に

今日6月26日は、太平洋戦争下、ホーリネス系教会に加えられた弾圧を記念する日です。74年前の1942年6月26日早朝に、ホーリネス系教会の伝道者たち96名の逮捕からはじまり、最終的には逮捕者は124名に及びました。中には獄死した牧師(菅野鋭、斉藤保太郎、辻…

マイノリティだからこそ見える憲法20条改正の問題

自民党改憲草案では、第20条も危ない。小さき、しかし大切な声としてこれを訴える。 太平洋戦争中、われわれの教団は、当時の政府から宗教弾圧を受けた。かねてからの宮城遙拝が、自分たちの信仰と抵触していることに気づくことなく、国民の儀礼としてそれを…